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2012年10月1日月曜日

「履く」と「穿く」。

「穿く」と「履く」は、よく使い分けを間違われる言葉の代表格。

ズボンは「穿く」。これは「うがつ」とも読むので、脚通りのよくないタイトなジーンズなどに「えいっ」と力を入れて脚を貫き通すイメージがつかみやすい。
対する
これに対して、靴は「履く」。これについては豊臣秀吉が織田信長の草履取りだったエピソードが覚えるのに役立つ。

ある雪の日、信長が庭に出ようと、木下藤吉郎(秀吉)の差し出した草履に足を載せたところ、生暖かい。

信長「む!サルめ、草履を尻に敷いておったな

と問い詰めると、すぐさま

藤吉郎「いえ、懐に入れて温めておりました

と答えたという。有名すぎるので皆知ってるだろう。
ここで大事なのは「草履」。

【秀吉=草取り=足に身につけるもの=履く

という連想で、「穿く」と「履く」は使いこなせる。

さて、じゃあ靴下はどっちだったっけ?? 服や下着類と同列に考えるなら「穿く」だし、靴と同列に考えるなら「履く」。靴下ならその上に靴を履くけれど、地下足袋のように靴の代わりとして地面に直接触れるモノもある。どちらともとれる曖昧な位置。

ということで、さっそく調べてみた。
先に結論から言うと、これはどちらも有り得るようだ。表記ゆれの範囲内と思われる。
ぐぐると最初に出てくるYahoo!知恵袋の記事では、パンストについてが微妙で面白い。足も脚も腰も覆うのだから、どちらにもとれる。
別の記事では、靴下は「穿く」としているが、典拠は不明だった。衣服ととるか、はきものととるかの解釈の違いと思われる。文章を作るときにはひらがなにしておくのが無難だが、やはりマイルールとしては白黒つけたい。

なので、自分の考えでは、

「脚を徹す=穿く」で、「足を覆う=履く」。

脚と足で使い分けるとスッキリすると思う。


「はく」には他にも「佩く」「着く」「帯く」があるのだとか。ここまではツッコまないでおくことにしよう。

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